静岡県掛川市から南へ車で10分、茶畑が連なる大東町小貫の山麓に蔵はあります。創業は明治5年。以来120年余りにわたり、ひたすら地元の人たちのため酒造り一筋に打ち込んできました。 「蔵を大きくしようと、小さくしようとかまわない。しかし、酒の質だけは落とさないように・・・」との先代の言葉を大切に、頑固なまでに職人気質を守り続けた結果、新酒鑑評会で金賞を8回も受賞し、静岡の銘酒と言われるようになりました。 「開運」という酒名には、戦国の昔、武田の軍勢と地元、高天神城で戦って勝利し、運を開いた徳川家康への思いと、地元の繁栄への祈りが込められています。 仕込水は、国の史跡でもある高天神城跡から湧き出る軟水を使用し、自然な味わいを大切にした酒造りを行っています。この水は濾過する必要もなく清澄な軟水ですが発酵のすすみがよく、活性炭や発酵助成剤などをまったく使用しないで、自然発酵の味を醸しだします。芳醇な香と味の良さはこの水に負うところが大きいようです。